中国・江南・水郷を巡る

1984年5月、豊田の繊維機械技術交流会の為、中国各地を1ヶ月間ほど旅行したのが中国最初の訪問でした。あれから26年、中国は驚くべき発展を遂げました。今回の中国ぶらり旅は、バスの窓から中国農民の生活をちらりと見届け、急激な中国経済発展は、本当に貧富の格差を生んでいるのか確かめたいことと、江南水郷の穏やかな風景に接しせっせとスケッチしたいあこがれと、そして最後には上海外灘から見た旧中国と新中国の対比スペクタルをスケッチブックに描いてみたかったことでした。6ヶ月に及ぶ中国語会話速習も効を奏し、1日独りで町並みを歩いても、中国語会話では 何の不自由も感じませんでした。公共バスにも独りで何度も乗りましたが、車内放送は充分理解できました。そういえば、車内には、「冬のソナタ」のテーマミュージックが流れていました。韓国文化のグローバル進出には目を見張るものがあります。
但し、杭州近くの真っ暗な田舎道で、石に躓き転び、メガネをメチャクチャにし顔をひどく擦り剥いたのは、73歳 高齢化の致すところと深く反省する次第です。10月のスペイン旅行ではパスポート紛失の大失敗をした直後、11月には中国で大怪我をするなど、もう老化の始まりです。家内を亡くした後心の癒しを海外旅行に求め、訪問した国は29ケ国、訪れスケッチした世界遺産は157箇所、とても楽しい旅でしたが、もうそろそろ海外旅行を続ける若さは収縮してしまったのではないかと気遣う今日この頃です。



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中国・江南・水郷を巡る


東洋のベニス・江南の水郷めぐり

東洋のベニス・江南の水郷めぐり

太湖・東洋のベニス・江南の水郷めぐり

蘇州・拙政園の名園

太湖・東洋のベニス・江南の水郷めぐり

蘇州・拙政園の名園

蘇州・拙政園の名園

蘇州の近代都市遠望

蘇州・溜園門前

蘇州・拙政園の名園

蘇州・拙政園の名園にて西川尚武

東洋のベニス・江南の水郷めぐり

東洋のベニス・江南の水郷めぐり

江南の太湖、柳が美しい

東洋のベニス・江南の水郷めぐり

東洋のベニス・江南の水郷めぐり

江南・紹興酒の醸造所

蘇州・東洋のピサの斜塔といわれる

上海・外灘側揚子江川岸

発展する上海。揚子江対岸

上海・イワ園、商店街



世界旅スケッチ  第5話  文革以後の中国




中国は長い間自分の中で憧れの国だった。死ぬまでに一度は万里の長城に立ってみたいと願っていた。

1984年(昭和59年)豊田自動織機繊維機械輸出を目的とする技術交流会を中国各地で開催することになり、関連商社の方6名で 約1ヵ月間中国全土を巡回した。

北京、上海、南京、天津、青島、蘇州、常州、石家荘、合肥、南通と、ある時は揚子江を船で上り、ある時は、寝台列車で22時間も大陸原を走った。

まだ中国は、誰もが黄色い人民服を着て、道一杯広がる自転車部隊はすごい迫力だった。文化大革命の痕跡は至るところにあり、天安門広場には有名な壁新聞がまだべたべたと貼ってあった。

この膨大な大地と人民が、資本主義の競争原理を体得し、急速に近代技術をマスターしたら、この国の無限な自然資源を武器にしてどんなに強大な国になっていくのだろうか。

僕は中国の未来に胸とどろかせてきた。あれから50年、次の世界を導くのは中国、外交問題でいつも中国と対立する日本は中国と今後どんな関係を築いていくのだろうか。