残雪のかやぶきの里・京都府美山を訪ねる
「このバスツアー行ってみない?」最初に言い出したのは、家内でした。名古屋から三方・小浜・京都府美山まで往復13時間のバス旅行。1人1万8千円。少し高いが、この企画は素晴らしい。バスは途中三方湖の梅園にも立ち寄ったが、寒波襲来でバスの外に長く立っているのも、大変でした。
3月半ばというのに、寒波襲来で美山の里は残雪で真っ白でした。30棟以上ものかやぶき屋根、これが雪の中に美しく輝いています。思わず昂奮しました。皆さん、カメラのシャッターを切りまくってみえます。私はスケッチブックを片手に描きまくりました。1枚、色付け仕上で5分。早描きです。
帰りのバスで、家内と描きあげたスケッチブックを見ていたら、とうとう車内の皆さんに回覧ということになってしまいました。車内での話題は旅に手軽なスケッチ、これが最高よと全員意見一致。車内のお客さん、大半は中高年の夫婦づれ、皆さん海外旅行も随分と行ってらっしゃる。
「絵の先生ですか?」「何歳から始められました?」「いつもこうして現場で色まで塗ってしまうのですか?」「写真より思い出がずっと深くなりますね」「海外旅行もされますか?」車中で皆さんから頂いた言葉。「いや、誰でも描けますよ。やってご覧なさい。きっと今より旅が一層楽しくなりますよ」。
それにしても、京都・美山のかやぶき屋根の見事さには驚きました。まだ日本にもこんな素晴らしい里が残されているのですね。人々はここに来て必ず感動なさるでしょう。私もかやぶき屋根は大好きです。この里の大半の農家は江戸時代に建てられたかやぶきですって。保存運動をして下さっている関係者の皆様、有難う御座います。