4度目のスペインスケッチ旅行

 「スペイン北部を描きたいね」 今回も加納さんの発案でマドリッドより「ピコスデエウロパ=ヨーロッパの頂上」を超えて、大西洋岸サンタンデールにたどり着こうと、2013年5月初旬、日本からドライバー兼通訳兼ガイドの原氏を含め、男女合計8名で、2週間のスケッチ旅行を楽しんだ。

 残雪光る3千mの山奥に、ひっそりと佇むロマネスク教会、ヨーロッパ近代化の夜明けを象徴するレコンキスタを偲びつつ連日快晴にも恵まれ、郷土料理の数々に舌鼓を打ち、会話は常にグローバル。

 念願のアルタミラ洞窟も訪れ、
人類は常に描く喜びを大切にしてきたと再確認。75歳誕生日を間近に、ヨーロッパ旅行もこれが最後になるかもしれないとふと恵まれた我が人生への思いを寄せる。

 中高年男女7名、三脚を立てて大自然に静かに向き会う時、この内容豊なスペインスケッチ旅行の素晴らしさをあらためてかみ締める。



ビナンベルデの修道院廃墟    5/12


レオン近傍カストリーリョ・デ・バルバケレスの町路地の石造り民家    5/12


スペイン北部ピアスカの山村にあるロマネスク・サンタ・マリア教会   5/15


スペイン北部ピコス・デ・エウロッパ・ホーテスの辺鄙な山村を牧場より描く   5/13


サンタンデールのヨットハーバ 5.16


バスクベレー帽にてスケッチ 5.16


中部空港へ帰着した7人メンバー    5.20

ここをクリックして頂くと表紙に戻れます。前回のスペイン旅行記もどうぞ。


4度目のスペインスケッチ旅行



世界旅スケッチこぼれ話 第6話  スペインの太陽はまぶしかった。


ヨーロッパ世界遺産スケッチ旅行で最多訪問国はスペイン、毎回2週間計4回60日をかけてイベリア半島全地域を走り回った。

イベリア半島は、13世紀イスラム勢力下にあったが、国土回復運動(レコンキスタ)に
よってイスラムを追い出しカトリックとなり、17世紀スペイン帝国繁栄を築いた。

絵の仲間8人とガイド兼通訳そしてレンタカードライバー原氏はスペイン滞在27年放浪青年。我ら絵の仲間男女8名スペイン各地を描きまくった。

トレドからピレネー山脈、バスクから巡礼の道をたどってグラナダへ、毎日スペインの太陽を一杯あび、古都石造建築を描きまくった。

原氏は勿論スペイン語はペラペラ。我々8名は昼間は太陽の下、キャンバスを並べ、夜はバールで生ハムとワインで遅くまでディナーを楽しむ。

アルハンブラ宮殿は、あちこちから何度もキャンバスを立てた。同行の
K氏はスペインを油絵で仕上げ日展に何度も出品入選した。

スペインはどの町も絵になる。8人がずらりとキャンバスを並べていると、通りがかりの市民は「日本は今大水害で大変じゃの」と声をかけてくれる。

東北大震災の生々しいニュースは、スペインでも連日テレビをにぎわしていた。旅行案内書に載せられた有名観光地は横目で見捨て、スケッチのテーマはいつも田舎町の石造民家や教会。

毎回2週間で40枚は描き上げた。レンタカー走行距離も毎回1500kmは走ったろうか。イベリア半島の太陽はまぶしかった。