11月の中旬 世界遺産屋久島へ飛んだ。初日は、鹿児島にて旧友N氏御夫妻と再会、桜島を眺望出来るホテルでディナーを共にした。「私は意外と昔のことを鮮明に覚えているのよ。だってせっかく生きた人生でしょ。忘れるなんてもったいないわ」とN夫人。 | ![]() |
世界遺産 屋久島は、周囲130kmの小さな島に1000m以上の高山が46もあり、洋上のアルプスと言われ、1992年日本で最初に世界遺産に登録された。滞在3日目の午後、屋久島の大雨に遭遇した。ものすごい豪雨は、道を滝と化す。 | ![]() |
原始林の中を毎日歩き続けた。奥深い森の暗闇に、突然目の前に現れる杉の巨木は、原始人の恐怖心を呼び覚ます。霊気漂う杉の老木の姿は、命の厳粛さである前に、僕には老醜を実感した。 | ![]() |
屋久島の感動とは、杉の老木ではなく、屋久島に生きる無限の生命のみずみすしさにある。 無数の生命は、誕生、開花、枯渇を繰り返し、生命の森を黙々と広げてきた。この大自然の営みにこそ、屋久島の素晴らしさがあり、驚異がある。 |
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幸福とは長寿にあるのではない。幸福とは、生命の躍動にあり、生命の無限にある。 世界遺産屋久島は、無言の迫力で、我々に生きる喜びを教えてくれる。 |
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