ロシア・エルミタージュ美術館

2005年6月〜7月念願のロシア・エルミタージュ美術館を訪問した。(小生66歳 今から17年も前の昔)



この時期のロシアは 寒くもなく 暑くもなく 毎日朝4時から 夜11時まで 太陽がロシアの大自然を照らし出し 世界中から集まって来た観光客を魅惑していた。


ロシア・エルミタージュ美術館は女帝エカテリーナ2世によって、世界中から買い集められた世紀の名作ばかりを展示。

正に 人類が築き上げた芸術・文化の最高傑作集大成。ルーブルやオルセー美術館よりすごいですよ。


     このスケッチはエルミタージュ美術館内で早描きしたもの。粗雑ですが早描きを得意としてます。


大英博物館、ルーブル美術館、オルセー美術館、故宮博物院、メトロポリタン博物館・エジプト博物館等と世界の最高博物館を鑑賞旅行重ねてきた自分にとって、ロシア・エルミタージュ美術館は、わが生涯最後の憧れの美術館・博物館訪問でもありました。

     
写真はロシア・サンクトペテルブルク・ピヨトール大帝の像。 ピヨトール大帝こそ、ロシアの本性、帝国領土拡大主義者


自分にとって ロシアは長い間 謎の国 遠い存在でした。

しかし この度の旅行で ロシアはどうにも出来ない深い悲しみの歴史の中から今日の笑顔を生み出した、影の深い國であることを知りました。
農奴を主体とする沈黙の下層國民が戦争によって覚醒され革命を経験した歴史の重みは大きい。


モスクワ市内家庭訪問では、たっぷりと世間話を楽しみました。

スターリンは現代でも心の底では立派な指導者として信頼しているのではありませんか?
(大きく同意との反応が住民からあった。)

ソ連崩壊前後で家計はどうかわりましたか?

僕の片言ロシア語でモスクワ主婦から直に聞く生々しい話は実に楽しい。



サンクトペテルブルクとモスクワ間車窓風景の素晴らしさ。ピヨートル大帝の夏の宮殿、冬の宮殿の豪華さ。ロシア正教教会、クレムリン赤の広場、レーニン廟、グム百貨店、ロシアサーカス、モスクワ大学キャンパス散歩等々、名所、旧跡、世界遺産の数々をたっぷりと2週間も楽しみました。


モスクワ〜サンクトぺテルブルク間8時間の列車の旅は、1等寝台コンパートメント。

車窓より眺めるロシア大自然を せっせとスケッチを楽しみロシア大自然のすごさを身にしみて味わいまた。


サンクトペテルブルク夜の自由時間にはエルミタージュ美術館内 格調高き緞帳で有名な円形劇場にて ロシアバレエ チャイコフスキー「白鳥の湖」を鑑賞しました。

ロシア女性の華麗なる美しさに感動しました。このスケッチは現場の暗闇で描いた絵です。


旅行前に読んだ17冊のロシア現代論の書籍内容は同行23名の関心を集め、僕も得意気に本の内容を語り続けた。同行のロシア人通訳は米原万理とも友人だという良心的ロシア市民、ソ連邦崩壊後、金持ちは隠し財産をヨーロッパの銀行に隠し今も素知らぬ顔(彼の兄もその一人)一方市民は失業のどん底にあるとか。ロシアは弱肉強食の世界に逆戻りしつつと教えてくれた。もっと通訳と話したかったが機会がなかった。


人の人生は絶対に逆戻しは不可能。ならばこそ、若い間に、体力が続く限り、海外旅行は続けたい。

この2週間、社会主義から資本主義へ方向転換しつつあるロシアを観てやはり現地でなければ味わえない歴史の重さに感動した。
実はプライベートでもある人妻から愛の接近を受け、困ってしまった。今も彼女から年賀状は必ず届く。ご主人公認のよろめきの悦び、温もり、楽しみ。こんなことが旅では起きる。



ロシア旅行事前学習文献17冊
書籍名をクリックして頂くと、自分で書いた読書感想文(読書ノート)が読めます。クリックして下さい。
友人はロシア旅行前にこの膨大な読書量をどうやって確保できたかと質問あり。

部門 タイトル 作者 発行所
随筆 ロシアは今日も荒れ模様 米原 万理 日本経済新聞
随筆 モスクワーペテルブルグ 縦横記 沼野 充義 岩波書店
随筆 ボルガ いのちの旅 澤地 久枝 NHKライブラリー
随筆 ロシアの美的世界 木村 浩 岩波同時代ライブラリー
随筆 エルミタージュの緞帳 小川 和男 NHKライブラリー
現代 共産主義的人間 林 達夫 中公文庫
現代 唯物史観と現代 梅本克己 岩波新書
現代 ソ連解体後 小川 和男 岩波新書
世界史 世界の歴史:30巻「新世紀の世界と日本」 下斗米伸夫・北岡伸一 中央公論新社
世界史 ヒストリカルガイド      ロシア 和田 春樹 山川出版社
世界史 恋と美の狩人    エカテリーナ 池田理代子・南川三治郎 河出書房新社
世界史 歴史の中の ソ連社会主義 渓内 譲 岩波ブックレット
世界史 スターリンと大国主義 不破 哲三 新日本出版
世界史 ロシア文学案内 藤沼 貴、小野理子、安岡治子 岩波文庫
世界史 ロシア史 和田 春樹 編 山川出版社
世界史 特命全権大使    米欧回覧実記 久米 邦武 編 岩波文庫
文学 クロイツェル・ソナタ トルストイ 世界文学大系83






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ロシア・エルミタージュ美術館・サンクトペテルブルク・夏の宮殿を行く写真集



赤の広場・ロシア正教教会

赤の広場内には教会が沢山ある

教会内を見学

赤の広場にある政府事務所

赤の広場を見る

赤の広場の前にある大きな百貨店

赤の広場に立つ西川尚武

赤の広場のグム百貨店内のきらびやかさ

サンクトペテルブルク市内の市庁

サンクトペテルブルクに立つ西川尚武

ピヨトル大帝の銅像

エルミタージュ美術館

エルミタージュ美術館内

サンクトペテルブルクの夏の宮殿

エルミタージュ美術館

2022年7月、僕は心不全でもう長く生きられないことを知りました。84歳です。もう充分生きてこられましたので、死も怖くありません。大学時代は、密かに中国やソ連の政治にあこがれもしました。しかし、今はもう現実世界の政治に失望し、ウクライナ戦争で、多くの国が傷ついていくのを、黙ってみています。僕はもうじき死ぬでしょう。あの世でロシアやウクライナ、ドイツやアメリカの人々に会ったら、聞きたいことが一杯あります・「貴方の人生は幸せでしたか」と。人間を不幸にする戦争に、貴方は抵抗しましたか、それとも協力しましたか。僕は戦争には絶対反対です。しかし、戦争を国の強弱センスに直結する現代政治は判りせん。戦争をおこす政治を正しく解析するには僕の人生はあまりにも短か過ぎました。誰か、人間は何故戦争をお越すのか、徹底的に研究し、発表して下さい。戦争になれば人が死にます。この人類の愚かな行為を、誰か徹底的に研究し、公開し、世界中の人が同意し、反戦を決意したら、もう戦争はこの世界から消えてしまうことも出来るでしょう。僕は死んでから遠いあの世界で、この地球から戦争が無くなっていくことをじっと見守っています。お願いです。戦争を無くすにはどうすべきか、皆で一生懸命考えて下さい。

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